バタバタと準備をしてバタバタとシェアハウスを出た。
何とかギリギリいつもの電車に乗って、何だかおかしくなってきて、しょーちゃんと顔を見合わせて笑った。
二度寝に寝坊。ありえなさすぎて。
「何か、ごめん」
「何が?」
「無理させたり、寝坊させたり………お世話させたり?」
しょーちゃんの言い方がおかしくて、思わず吹き出す。
この人は不思議な人。
どんな僕を見ても、悪魔に犯されボロボロになった僕を見ても、何も変わらず真っ直ぐに僕を見て、真っ直ぐに手を差し伸べてくれたただひとりの人。
手際よく僕の手当てをしてくれたのに、不恰好なおにぎりしか作れなくて。
でもそれが僕を。
救って、くれた。
「雅紀?」
しょーちゃんを見つめたまま黙った僕を、心配そうに見る、しょーちゃん。
満員とまでは言わないけれど、多く乗る乗客に隠れて、僕はそっとしょーちゃんの指先を握った。
ドアの向こうに見える砂丘に、視線を移しながら。
「夢、みたい」
「………夢?」
「今までのアクムが、本当にただの夢みたい」
全部が全部嘘みたい。幻みたい。
窓に映る自分の姿。耳の絆創膏で、悪魔にボロボロにされたことが現実って分かるのに。
今、が。
しょーちゃんとこうしている今が、幸せ過ぎて。
「夢だよ。夢と一緒」
「しょーちゃん?」
ぎゅっと握られる手。
熱い、手。
しょーちゃんの。僕が伸ばして、取った。手。
「過ぎたものには触れられない。『今』以外は記憶の中にしか存在しない。それって夢と同じじゃないかって、思う。こうしている今が全て。今だけが全て。なら、忘れてしまえばいいんだ。いい夢だけを覚えておけばいい。人にはそうすることができるし、していいって………俺は、思ってる」
「………しょーちゃん」
こうしている今、だけ、が。
悪魔に魅入られ、貪られ続けた今までが全部、夢なら。
しょーちゃん。
僕はどんな顔で貴方の隣に立っているだろう。
治ってきているはずの悪魔に食い千切られた耳が、痛んだ気がした。
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病み上がりの娘のチャン子が心配で、お仕事からの帰り道をソワソワしながらお家へ向かいました。
玄関を開けると。。。
もう掴まり立ちをしながら立つ練習を何度も何度も繰り返すチャン子がいました!
その写真がコレです。
キャワイイ☆o(≧▽≦)o☆!!!
ちなみに、横では部屋のお片付けを頑張る奥さんのチャンママがいました。
練習する者、お片付けする者、それぞれ頑張って過ごしておりました。
時には交わってブレイクタイム。
楽しそうなチャン子!(о´∀`о)
完全復活ですかね、良かったぁ!!
これだけ元気ならお風呂に入ろうとなりまして、チャン子は実に3日振りのバスタイムとなりました。
汗かきさんのチャン子の服を入念に着替えさせてくれていたり、体を拭いてくれていたり、チャンママは付きっ切りて看病してくれました。
なのに、お風呂タイムを僕に譲ってくれました。チャンママありがとう。
おかげさまで、サッパリして気持ち良さそうな顔を見ることが出来ました。
シャンプーも目がトロトロになってましたし、体を洗ってる時なんか鼻歌を歌ってましたし。
でも、1番気持ち良さそうだったのは、やっぱり風呂上がりに飲むチャンママのおっぱいを飲んでる時でしたな。
体全体が熱くて、ヘロヘロながらも頑張って少しずつミルクを飲む姿はどこへやら。
優勝したお相撲さんがデカい盃で酒を飲むが如く、豪快にガブガブと美味そうにおっぱいを飲むチャン子。
そして、そのまま夢の中へ。
なんだかようやくホッとしました。
我が子の病気。
チャン子が初めてなら当然に親も初体験でして。
いやはや、今回の一件で『親がたくましくならなきゃ』と痛感しましたな。
子どもがたくましく成長するのを願うなら、これから襲いかかる病気や怪我に対してドーンッと構える姿勢を親が見せてあげなきゃいけませんよね。
転んで泣きついてきた時なんかも、
「ツバでも付けたら治るんだよ!」
そうビシッと言えなきゃ。
・・・チャン子が泣きつく、、とな。
ヤバイッ!!!
大至急マキロンとガーゼと絆創膏!!!
可愛い足から血が出てる!!!
ハッ!!!
・・・ダメだ、想像だけでも上手く出来ないや。
女の子だから余計にグッと入っちゃうのかな。男の子ならツバと言えるかな。
長男、チャン太郎かぁ。。。
ふむふむ・・・。
なるほど・・・。
・・・キャワイイ(*≧∀≦*)!!!
やっぱりダメだ。